2017年3月18日(土)から、東京・上野の国立科学博物館で『大英自然史博物館展』が開催されます。
大英自然史博物館は伝統的に主要所蔵品の貸し出しを控えてきたため、これが初めての世界巡回展となり、最初の会場が日本となりました。
その展覧会の見どころを、シニアコム会員の皆様に、少しだけご紹介させていただきます。
チケットプレゼントは2月下旬に予定していますので、そちらもお楽しみに!!
恐竜か、鳥類か、議論を呼んだ始祖鳥の化石。
最初に発見されたのは1861年のことでした。
ダーウィンが進化論を発表したすぐあとのことで、部分的に恐竜であり部分的に鳥類である始祖鳥は進化論の議論の中心的な存在となったのです。
これまでに10個体ほどの標本が発見されていますが、脳と三半規管の形が復元できるものは今回見ることのできるロンドン標本のみとなります。
CTスキャンによって始祖鳥の脳が3次元復元され、飛行に必要な視覚、平衡感覚、体性感覚を備えていた可能性が高いことが大英自然史博物館の研究者によって明らかになりました。
本展覧会ではこの標本の始祖鳥が化石から復元され、飛び回るという驚きの動画も作成されます。
ほかにも会場内ではさまざまな動画を見て楽しむことができます。
1896年に横浜の貿易商アラン・オーストンが大英自然史博物館の哺乳類研究者オールドフィールド・トーマスに送ったニホンアシカの標本です。日本ではすでに絶滅したと言われており、貴重な標本です。
来日した英国人はさまざまな自然史標本を研究するために大英自然史博物館へ送っていました。
ほかにも隕石、海藻など、日本から英国へ旅立った標本が里帰りします。
1912年に発見されたピルトダウン人の頭骨片と下顎骨。ヒトと類人猿をつなぐミッシングリングであり、類人猿から進化したことを裏付けるものとされていました。
ところがこの頭骨は現代人のもの、下顎骨は現生のオランウータンのものと明らかにされ、偽物であることがわかりました。犯人までもがほぼ特定されています。
偽物と分かった時点で展示物として価値がなくなるのではなく、その経緯も「自然史のひとつ」として受け入れ、展示するイギリスの懐の深さがうかがえます。
そのほか、自然史研究を支える書籍や資料、ダーウィンの『種の起源』直筆原稿や、英国の探検家たちの収集した多くの標本など、貴重な展示物、約370点を見ることができます。
今回の展示物は化石、鉱物など多岐にわたり、ほぼ日本初公開のものばかり。
地球に住むすべての生き物たちの歴史を自分の目で見て、学ぶことができる機会です。是非、足を運んでみてください!!
展覧会名 | 大英自然史博物館展 |
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会 期 | 2017年3月18日(土)~6月11日(日) |
会 場 | 国立科学博物館 〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20 |
開館時間 | 午前9時~午後5時 (金・土曜日は午後8時まで。4月30日(日)~5月4日(木)は午後6時まで) ※入館は各閉館時刻の30分前まで。 |
休 館 日 | 毎週月曜日、3月21日(火) ※3月20日(月)、3月27日(月)、4月3日(月)、 5月1日(月)、6月5日(月)は開館 |
前売特典付き入場券 | 一般・大学生1,600円 小・中・高生500円 |
入 場 券 | 一般・大学生1,600円 小・中・高生500円 金曜限定ペア得ナイト券2,000円 |
※前売特典付き入場券は2017年1月15日(日)~3月17日(金)に販売。特製ポケットガイド(非売品)が特典としてもらえます。ポケットガイドは会期中、会場にてお渡しします。
※金曜限定ペア得ナイト券は、金曜夜間(午後5時~午後8時、最終入場午後7時30分)入場可/会場での当日販売のみ/2名様同時入場、男女問わず。
※本券で本展を観覧された方は、同日に限り常設展もご覧いただけます。
※未就学児は無料。障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料。
大英自然史博物館展 URL:http://treasures2017.jp/