昔から日本の食卓に欠かせないごま。
普段何気なく食べている食材ですが、その小さな一粒に驚くほどたくさんの栄養が含まれているのを知っていますか?
特にアンチエイジングに関心があるなら、ごまは毎日でもとりたいスーパーフードなんです。
ここでは、そんなごまに期待できる美容効果、栄養を効率よくとるためのコツをご紹介します。
食事の風味付けや彩りとして大活躍のごま。
栄養バランスに優れていることから、子供のころからごまを積極的に食べるように親に言われてきた方も多いのではないでしょうか?
そんな栄養満点のごまが食べられるようになった歴史は、なんと古代エジプトまでさかのぼります。
あの三大美女である楊貴妃、クレオパトラが美容と健康のために愛用してきた歴史があるほど、その栄養と優れた美容効果は折り紙つき。
日本でも食用として灯油の原料として古くから使われ、私たちの生活に長年密着してきました。
ごまの魅力は栄養に優れていると同時に、いろいろな料理や飲み物にも合わせやすいこと!
少量でしっかりと栄養がとれるので、毎日手軽に続けやすい健康習慣です。
まずはそんなごまに含まれる美容に役立つ成分を、一つずつご説明します。
ごまの代表的な成分「セサミン」は、抗酸化作用に優れていて、体の活性酸素を抑える効果が期待できます。
この活性酸素は紫外線やストレス、食事など私たちが生活を送るうえで体内に発生してしまうもの。 活性酸素は体の老化の原因になり、やがて肌のシミやそばかす、たるみなどのトラブルにつながってしまいます。
ごまに含まれているセサミンやビタミンEは活性酸素を防ぐ抗酸化作用があり、年齢による肌ダメージの予防に役立ってくれます。
ほかにもごまはたんぱく質、亜鉛、銅などの栄養も豊富です!
特にたんぱく質は髪を構成する主な成分。
たんぱく質が不足すると、健康的な髪が生えにくくなってしまいます。
特に加齢による白髪や髪のツヤ、ハリ不足を防ぐには、日頃からしっかりたんぱく質をとることが大切!
また体内の細胞を活性化させる成長ホルモンの分泌そのものをサポートする「亜鉛」も豊富に含まれています。
この亜鉛にも抗酸化作用があるので、ごまは肌にも髪のためにも積極的にとっていきたい食材です。
ごまに含まれる「ゴマグリナン」という成分は、女性ホルモンと似た働きを持っています。
女性ホルモンは年齢とともに分泌が減少し、バランスが乱れやすいもの。
女性ホルモンの乱れは肌荒れを引き起こすなど美容にも大きな影響を及ぼします。
ゴマグリナンは、この乱れた女性ホルモンのバランスを整える働きが期待できます。
ごまと一口に言ってもその種類はさまざまありますよね。
中でも私たちが普段からよく口にしている、黒ごま、白ごま、金ごまは見た目以外に違いはあるのでしょうか?
ごまの種類ごとの特徴とおすすめポイントをご紹介します。
ごまの香りが強く、口の中で噛んだ後も風味が長く続きます。
外皮の黒にはポリフェノールのアントシアニンが豊富で、抗酸化作用に優れています。
美容において特におすすめの種類です。
黒ごまにくらべて脂質量が多くごま油によく使われています。
味もさっぱりしているので料理でも特に幅広く使われているのが白ごま。
普段の料理に使いやすく、良質な脂質をとることができます。
黒ごま、白ごまにくらべ、風味とコクが豊かです。
見た目も色合いがきれいなので懐石料理に使われることも多いのが金ごま。
脂質とたんぱく質が豊富で、リノール酸やオレイン酸などの必須脂肪酸をとることができます。
ごまの栄養をしっかりとるには、そのまま食べるのではなく一工夫するのがコツ。
おさえておきたい3つのポイントをご紹介します。
ごまの表面の殻は硬く、そのままだときちんと消化されないまま体外に排出されてしまいます。
しっかり栄養を得るためには、できるだけ食べる前に「すりごま」にするのがおすすめ!
すりごまなら消化吸収がよく、さらにいろいろな料理に使いやすいのも魅力です。
たとえば食べ物だけでなく牛乳などの飲み物に混ぜるのも簡単にできますよ。
また、ペースト状のねりごまを使うのもおすすめです。
1日あたりのごまの適量は大さじ1~2杯分。
飲み物に混ぜてもいいですし、スープに入れたり普段の炒め物に加えたりするだけで、大さじ1杯程度ならすぐにとることができます。
野菜などとくらべて量がかさばらない食材なので、毎日無理なく適量をとりやすいのが魅力です。
ごまは開封すると風味が落ちるうえ、酸化も進んでしまいます。
栄養をしっかりとるには新鮮なうちに食べきることがおすすめです。
開封してから1か月程度を目安に、毎日大さじ1~2杯程度を食べ続けましょう。
また一度袋を開封したら、酸化をできるだけ防ぐためビンなどの密閉容器にうつして冷暗所で保存しましょう。
ごまは小さい1粒にたくさんの栄養が含まれているスーパーフードです!
いろいろな食事に合わせやすく、少量で美容にうれしい成分がしっかりと補えますよ。
食べるなら粒ではなく、すりごまやねりごま状にするのがよりおすすめです。
日々の生活にごまを無理なく取り入れて、美容に役立てていきましょう。
この記事を書いたのは
五十嵐アキト さん
日本化粧品検定1級
コスメが好きな美容ライター。アニメや漫画、小説、映画などサブカルチャーもこよなく愛してます。趣味はイラストと動画制作です。
Twitter:@ia__writer